肉と魚の国で、僕は草食動物になる

<div class="separator" style="clear: both;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiqSldZBsMoqYumXniAO13xmTV_PUlMxk_BPbrwfWEAJ9PZBh5A7QhLc0-Lgjr9Rorq7I4dVFl6A0_NDn1OWZGw2OD5_Nr8RJ_C9HFSXTNU_xzqi9t2-iIZrQ0zyA5oWQAFWw8AoqnM5m44eL4XDGkoqzKjnSfYSk4WjBv1K5ac2wTmBGIjFlox7bRJBBQ/s1536/ChatGPT%20Image%20Aug%204,%202025,%2001_33_20%20PM.png" style="display: block; padding: 1em 0; text-align: center; "><img alt="" border="0" height="600" data-original-height="1536" data-original-width="1024" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiqSldZBsMoqYumXniAO13xmTV_PUlMxk_BPbrwfWEAJ9PZBh5A7QhLc0-Lgjr9Rorq7I4dVFl6A0_NDn1OWZGw2OD5_Nr8RJ_C9HFSXTNU_xzqi9t2-iIZrQ0zyA5oWQAFWw8AoqnM5m44eL4XDGkoqzKjnSfYSk4WjBv1K5ac2wTmBGIjFlox7bRJBBQ/s600/ChatGPT%20Image%20Aug%204,%202025,%2001_33_20%20PM.png"/></a></div> 僕が初めて日本に来た時、一つだけ不安なことがあった。それは、**「果たして僕は、この国でベジタリアンとして生きていけるのだろうか？」**という、切実な問いだった。 だって、考えてみてほしい。 ラーメンの出汁、うどんのつゆ、味噌汁のベース。 そのどれもが、日本の食文化の根幹をなす「鰹節」や「煮干し」といった魚介類から取られている。 寿司は言わずもがな。焼肉、しゃぶしゃぶ、とんかつ…。肉の文化も深く根付いている。 これは、まるで**「水の中で呼吸するな」**と言われているようなものだ。 僕自身、海外から来たライターとして、この国で暮らす多くのビーガン・ベジタリアンの仲間たちの声を聞いてきた。みんな、最初は同じ不安を抱えていた。「日本の料理は野菜が多いから大丈夫でしょ？」なんて思っていたら、いざ食べてみようとすると、味噌汁に魚介の出汁が使われていたり、野菜炒めにラードが使われていたりして、愕然とする。 でもね、驚くことなかれ。この国は意外と**「植物性の食の冒険者」**に優しい国になりつつあるんだ。 --- ### 日本でのビーガン・ベジタリアン生活の現状 * **課題:** * 「ビーガン」「ベジタリアン」という言葉の認知度が低い。 * 「肉なし＝魚OK」と解釈されることが多い。 * 多くの日本食（味噌汁、うどんのつゆなど）に動物性由来のエキスが含まれている。 * **解決策と希望:** * **アプリと検索サイト:** HappyCow、Googleマップ、SNSのハッシュタグ検索で対応店が見つけやすくなっている。 * **増加する対応店舗:** T'sたんたんやAIN SOPH.など、完全植物性のメニューを提供するチェーン店が増加。 * **コンビニ・スーパーの進化:** 植物性ミルク、豆腐、納豆といった基本的な食品に加え、プライベートブランドでビーガン対応の冷凍食品なども増えている。 * **伝統食の活用:** お寺の食事である**精進料理**は、もともと完全な植物ベース食。 * **注意点:** 外食時には、見た目だけでは判断できない動物性由来のエキス（鰹だし、ラードなど）に注意が必要。 --- この国で植物ベースの食生活を送ることは、昔の僕が想像していたよりも、ずっと可能性に満ちている。それは、この国が持つ「**二つの顔**」があるからだと僕は思うんだ。 一つは、先述したような、肉や魚が食文化の中心に据えられた、**「日常の顔」**。 もう一つは、古くから伝わる「**精進料理**」に代表される、徹底した植物性食の**「伝統の顔」**だ。 この「伝統の顔」に触れた時、僕は心底感動した。 鎌倉のお寺の精進料理を初めて食べた日のことを、今でも鮮明に覚えている。 木の温もりを感じる小さな部屋で、静かに運ばれてきたのは、一つ一つ丁寧に作られた野菜や豆腐の料理。派手さはないけれど、一口食べると、野菜そのものが持つ甘みや香りが、口いっぱいに広がる。 それは、単なる食事じゃなかった。 それは、**「素材の声を聞く時間」**だった。 旬の野菜が、一番美味しくなる調理法で僕の前に現れてくれた。 一口食べ、目を閉じると、土の匂いや、水を吸い上げた植物の生き生きとした生命力が、僕の身体の中に入っていくような、そんな不思議な感覚に包まれたんだ。 （ああ、日本人って、こんなにも野菜のことを深く愛していたのか…） って、僕は心の底から思った。この体験は、僕の日本での食に対する見方を、ガラッと変えてくれた。 もちろん、毎日精進料理を食べるわけにはいかない。でも、日本は、スーパーやコンビニの進化もすごい。 僕が初めて来た頃は、植物性ミルクを見つけるだけでも一苦労だったのに、今では当たり前のように何種類も並んでいる。 大手スーパーのプライベートブランドからは、ビーガン対応の冷凍餃子まで出ているんだから、もはや時代は変わったな、と実感する。 そして、外食での「落とし穴」を知ることも、この国で生き抜くための「**食のサバイバル術**」だ。 たとえば、見た目が野菜だけのうどんでも、つゆに鰹だしが入っていることが多い。だから僕は、注文時に必ず「肉、魚、卵、乳製品は食べられません」と書いたメモをスマホで見せるようにしている。 最初は少し勇気がいるかもしれないけど、その一言で、安全に食事を楽しむことができる。この国の人たちは、とても親切だから、きちんと伝えれば、一生懸命対応しようとしてくれる。 日本でビーガン・ベジタリアンとして生活することは、まるで「**パズルのピースを探すゲーム**」のようだ。 最初は、バラバラに散らばったピースを前に、途方に暮れるかもしれない。 でも、HappyCowという最強の地図を手に、スーパーやコンビニという「宝の山」を探索し、そして精進料理という「伝説のピース」を発見する。 そうやって、一つずつピースをはめていくうちに、自分だけの「日本の食生活」という美しいパズルが完成していくんだ。 これはもはや、制限なんかじゃない。 これは、この国でしか味わえない、**「新しい食の発見と冒険の旅」**だ。 さあ、あなたも一緒に、この冒険の旅に出てみませんか。 --- ## 参考リンク * [https://apicturesquelife.com/2023/01/29/being-vegan-in-japan-the-ultimate-guide/](https://apicturesquelife.com/2023/01/29/being-vegan-in-japan-the-ultimate-guide/) * [https://www.neverendingvoyage.com/vegetarian-survival-guide-to-japan/](https://www.neverendingvoyage.com/vegetarian-survival-guide-to-japan/) * [https://the-shooting-star.com/japan-vegan-vegetarian-survival-guide/](https://the-shooting-star.com/japan-vegan-vegetarian-survival-guide/) * [https://www.japan.travel/en/guide/vegetarian-guide/](https://www.japan.travel/en/guide/vegetarian-guide/)