Worldが仕掛ける次世代スーパーアプリ──暗号送金×暗号化チャットで加速する「ID時代のデジタル生活」

<div class="separator" style="clear: both;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgZ3zWpd79G2lIqQ9-YJFaQA0OdD7YyQGY8Rn5KQtUkHz-EOX27zMuhU0a3qLuX4JO6B82VwAnfDCckj7zZOs8Xfk8LiLgv9GN38XCSreJrg5vSw8zO5zf-F6I5NnvXfSkWL6s1DS7CBeC3BnLFcoEcn85z46kcqQzEP2qocI7afe6bk6z8xUvptBcaACM/s1536/ChatGPT%20Image%20Dec%2018,%202025,%2007_23_08%20AM.png" style="display: block; padding: 1em 0; text-align: center; "><img alt="" border="0" width="600" data-original-height="1024" data-original-width="1536" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgZ3zWpd79G2lIqQ9-YJFaQA0OdD7YyQGY8Rn5KQtUkHz-EOX27zMuhU0a3qLuX4JO6B82VwAnfDCckj7zZOs8Xfk8LiLgv9GN38XCSreJrg5vSw8zO5zf-F6I5NnvXfSkWL6s1DS7CBeC3BnLFcoEcn85z46kcqQzEP2qocI7afe6bk6z8xUvptBcaACM/s600/ChatGPT%20Image%20Dec%2018,%202025,%2007_23_08%20AM.png"/></a></div> Worldが暗号送金と暗号化チャットを統合した“スーパーアプリ”を公開し、グローバルなテック・金融業界で再び注目を集めている。ID、決済、通信というこれまで別々に存在していた要素を一つのアプリにまとめたことで、「日常インフラとしてのアプリ」は新たな段階に入りつつある。 Worldは、デジタルIDを基盤にしたプロジェクトとして知られてきた。今回発表された新アプリでは、そのID機能を軸に、暗号資産による送金機能とエンドツーエンドで暗号化されたチャット機能が統合されている。単なるウォレットアプリやメッセージアプリではなく、「本人確認済みのユーザー同士が、安心して送金し、会話できる環境」を一体で提供する点が最大の特徴だ。 ### ID×決済×通信が一つになる意味 これまでのインターネット体験では、IDはSNS、決済は金融アプリ、通信はメッセージアプリと分断されていた。Worldのアプローチは、その分断を前提から見直すものだ。デジタルIDを共通基盤にすることで、「誰が送ったのか分かる暗号送金」「実在性が担保された相手とのチャット」が成立する。 暗号資産の送金は便利である一方、誤送金や詐欺のリスクが常に指摘されてきた。WorldはIDを前提にすることで、匿名性だけに依存しない新しい信頼モデルを打ち出している。この点は、これまで暗号資産に距離を置いていた層にとっても心理的ハードルを下げる要素になり得る。 ### 暗号送金が「日常の支払い」に近づく 新アプリに搭載された暗号送金機能は、専門知識を必要としない設計が意識されている。複雑なアドレス管理や専門用語を極力排除し、チャット画面から自然に送金できる体験を目指している点が特徴だ。これは、アジア圏で成功してきたスーパーアプリの設計思想と非常に近い。 送金と会話が同じ場所にあることで、「立て替えた分をその場で送る」「個人間の少額決済を気軽に行う」といった使い方が現実的になる。暗号資産が投資対象から、生活に近い存在へと一歩踏み出す可能性を感じさせる。 ### 暗号化チャットが示すプライバシー志向 Worldが同時に暗号化チャットを実装した点も見逃せない。近年、個人情報や会話データの扱いに対する不信感は世界的に高まっている。エンドツーエンド暗号化を採用することで、運営側ですら内容を閲覧できない設計を打ち出したことは、プライバシー重視の姿勢を明確に示している。 特に、金融情報と会話が同じアプリ内に存在する以上、セキュリティへの信頼は不可欠だ。暗号化チャットは単なる付加機能ではなく、スーパーアプリとして成立するための前提条件と言える。 ### なぜ今「スーパーアプリ」なのか スーパーアプリという概念自体は新しいものではない。アジアではすでに日常の一部として定着しているが、欧米では長らく分散型のアプリ文化が主流だった。しかし近年、生成AIやデジタルID、暗号資産といった技術が成熟し、「統合する合理性」がようやく現実的になってきた。 Worldの新アプリは、単に機能を詰め込んだ存在ではなく、「信頼をどう設計するか」という問いに対する一つの答えを提示している。IDによる本人性、暗号による安全性、チャットによる即時性。この組み合わせは、グローバルで通用する設計として注目されている。 ### 日本のSNSユーザー視点で見る可能性 10〜40代のSNSユーザーにとって、この動きは決して遠い話ではない。送金、会話、本人確認が一体化した体験は、フリマ取引やクリエイター支援、国境を越えた個人間取引など、さまざまなシーンと相性が良い。特に海外サービスやグローバルなコミュニティに関心のある層にとって、Worldの動向は無視できない存在になりそうだ。 今後、どこまで普及するかは各国の規制や文化にも左右されるが、「ID×決済×通信」を前提にしたアプリ設計が一つのトレンドになる可能性は高い。Worldのスーパーアプリは、その流れを象徴する存在として注目を集めている。 --- 参考リンク [https://techcrunch.com/2025/12/11/world-launches-its-super-app-including-crypto-pay-and-encrypted-chat-features/](https://techcrunch.com/2025/12/11/world-launches-its-super-app-including-crypto-pay-and-encrypted-chat-features/) [https://world.org/ja-jp/world-app](https://world.org/ja-jp/world-app) [https://www.businesswire.com/news/home/20251212048432/en/The-New-World-App-Encrypted-Chat-and-Global-Payments-for-Everyone](https://www.businesswire.com/news/home/20251212048432/en/The-New-World-App-Encrypted-Chat-and-Global-Payments-for-Everyone)