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プラダがヴェルサーチェを買収──“静と動”が交差するイタリア発ラグジュアリー再編の最前線
プラダがヴェルサーチェを買収──“静と動”が交差するイタリア発ラグジュアリー再編の最前線
12月 09, 2025
12月2日、Prada(プラダ)によるVersace(ヴェルサーチェ)の買収完了が発表された。このニュースは、イタリア発ラグジュアリー業界における大きな転換点として世界中で注目を集めている。以下では、その背景、意味、今後の展望をなるべくわかりやすく、SNS世代に刺さるように整理してみた。 --- ## 🇮🇹 なぜ今「プラダ × ヴェルサーチェ」が話題なのか * プラダは2025年12月2日、米国を拠点とするCapri Holdings から Versace を約12.5 億ユーロ(約14–15億ドル)で買収し、すべての規制当局から承認を得て取引を完了させた。これが、プラダ・グループ112年の歴史の中でも最大規模の買収となる。 ([jp.fashionnetwork.com][1]) * ちなみに Capri Holdings は 2018年に Versace を買収しており、そのときの価格は約15.5 億ユーロ(約18億ドル)だった。つまり、わずか数年で「安売り」された格好だ。 ([jp.fashionnetwork.com][1]) * 今回の再編により、プラダ・グループのブランド群は「Prada」「Miu Miu」を軸に、Church’s、Car Shoe、そして Versace という構成になり、規模・バリエーションともに大幅に拡大する。 ([FashionUnited][2]) --- ## 🎭 なぜ「反対の美学」がひとつ屋根の下に? プラダとヴェルサーチェは、それぞれ対照的なファッション哲学を持つブランドだ。 * プラダのイメージは「洗練されたミニマル」「知的で控えめなラグジュアリー」。いわゆる「静の美」。 * 一方、ヴェルサーチェは「バロック調の派手さ/セクシーさ/スーパーモデル的カリスマ性」で知られ、まさに「動」のラグジュアリー。 だからこそ、今回の買収は単なる事業統合以上の意味を持つ。「ミニマル」と「マキシマム」「静」と「動」――二つの異なる美学が同じグループに収まることで、これまでにない“トータル・イタリアン・ラグジュアリー帝国”が生まれようとしている。 ([pbs.org][3]) あるメディアは今回の買収を「ミニマリストなプラダが、マキシマルなミラノのライバルを買収した」と評しており、まさに真逆のスタイルが融合する“時代の変わり目”と捉えている。 ([pbs.org][3]) --- ## 👥 経営/クリエイティブ体制の変化と「イタリア回帰」 買収にあたっては経営・クリエイティブ両面での再編も発表されている: * Versace のエグゼクティブ・チェアマンには、プラダ創業家の次世代メンバー Lorenzo Bertelli 氏 が就任。つまり、ヴェルサーチェはこれまでの米国資本から完全にイタリア資本へ“本帰還”。 ([The Indian Express][4]) * クリエイティブ面では、2025年3月に長年クリエイティブ・ディレクターを務めていた Donatella Versace 氏 が退き、代わって Dario Vitale 氏(元 Miu Miu)がVersace を率いていたが、買収直前にその就任も話題になっていた。 ([FASHIONSNAP [ファッションスナップ]][5]) つまり、「派手」「セクシー」「ローマの派手派手さ」を象徴していたブランドが、再びミラノの地で“イタリアらしいラグジュアリー”として再構築されようとしている。これは、単なるビジネス再編ではなく、文化としてのラグジュアリー再編、イタリア発ブランドの再定義といえるだろう。 --- ## 💡 日本の私たちにとって、今回の統合はどう響くか? ### ・“イタリア本国戻り”による価値の見直し 長らく海外資本にあった Versace が、再びイタリア資本・ミラノ本拠となることで、「Authentic(本場)」なストーリーが復活する可能性が高い。そうなれば、これまで以上に「本物のラグジュアリー」として世界の富裕層から再評価されるだろう。日本でも「ただのロゴ/セクシー」じゃなく、「ブランドの歴史/デザインの源流」に注目が集まりそうだ。 ### ・“静”と“動”、両極のスタイルが一気に手に入る プラダのミニマル路線、Miu Miu の若々しいモード、そして Versace の派手さ――。三者が同じグループにあるということは、ワードローブの選択肢が広がるということ。つまり、「その日の気分で全く違う世界観の服を着る」っていう遊びが、ワンブランド群で完結するようになる。これはファッション好きにとってかなりワクワクする展開だ。 ### ・SNSやストリート文化の再燃、そして“イタリアン 90’s リバイバル”の伏線 90年代〜00年代の Versace の“スーパーモデルカルチャー”、大胆なロゴ&プリント、セクシー&グラマラスな雰囲気――これらは今、ストリートやSNSのムードとしてじわじわ戻ってきている。プラダ傘下になった Versace は、その“元祖のムード”を再び前面に出すかもしれない。特にZ世代やミレニアル世代には刺さる可能性大だ。 --- ## 🧐 でも、気になるポイントも――ブランド“らしさ”を維持できるか? 今回の買収、歓迎ムードが目立つが、同時にファッション界では懸念もある。なぜなら: * Versace の過去数年、資本構造の転換とともに「静かなラグジュアリー(quiet luxury)」の波を受け、ブランドの個性が“薄まっていた”。それが今回、改めて「濃さ」を取り戻せるのか。 ([news.designrush.com][6]) * 新しい経営・クリエイティブ陣で、Versace の「らしさ」を保ちつつ、プラダらしい品質・戦略で再構築するという“両立”は、想像以上に難しいかもしれない。 特に、過去数年で Versace にあった「バロック感」「セクシーさ」「90~00年代の華やかさ」が“遠い記憶”になっている人にとっては、「昔のヴェルサーチェ、戻ってくるの?」という期待と不安が入り混じる。 しかし、もしこの融合がうまくいけば――「プラダ品質 × ヴェルサーチェらしさ」の“最強ラグジュアリー”が誕生するかもしれない。 --- ## 📆 今後の注目ポイント — “次の2年”に見るもの 1. **クリエイティブ復権** Dario Vitale を起点に、Versace が過去のグラマラスなデザインに回帰するのか、それとも新たなモダン路線を模索するのか。9 〜 24か月で次のコレクションがそのヒントになるはず。 2. **リテール・流通戦略の見直し** プラダ・グループの持つ620店舗ネットワークやECチャネルを活かして、Versace のアクセシビリティとプレミアム感の両立を図るのか。価格帯やセール戦略も気になるところ。 3. **グローバルでの再評価** 特に欧米・アジアで、かつての“セクシー Versace”ブームを知る世代との接点がどう作られるか。SNS やカルチャーシーンでの再評価が、ブランドの未来を左右しそう。 4. **「イタリアン・ラグジュアリー帝国」の形成** Prada + Miu Miu + Versace という多様なブランド軸を持つことで、LVMH に次ぐイタリア発ラグジュアリー勢力の台頭 — そんな未来も現実味を帯びてきた。 --- ## ✨ 最後に — “服の歴史”が動く瞬間を、私たちは目撃している ファッションは単なる服の“流行”ではなく、文化や価値観、ひいてはアイデンティティの表現でもある。プラダ × ヴェルサーチェの統合は、その象徴的なターニングポイントだ。 90年代に “セクシーかつグラマラス” を世界に広めた Versace。2010年代以降 “知性とミニマル” を突き詰めてきた Prada。両者がひとつになったとき、「どんなラグジュアリー」が生まれるのか — それを、リアルタイムで目撃できるのは、いまの私たち。 もしあなたがファッションに興味があるなら、この冬から来年にかけてのブランドの動き、ぜひアンテナを立てておこう。 --- ### 参考リンク * Prada completes its acquisition of Versace ([sg.fashionnetwork.com][7]) * Prada completes $1.38 billion acquisition of Versace ([businesstoday.in][8]) * The Prada–Versace deal is done. What now?(Vogue) ([Vogue][9]) * Minimalist Prada buys maximalist Milan rival Versace for $1.4 billion(PBS) ([pbs.org][3]) [1]: https://jp.fashionnetwork.com/news/%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%80%E3%81%8C%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%81%E3%82%A7%E3%81%AE%E8%B2%B7%E5%8F%8E%E3%82%92%E5%AE%8C%E4%BA%86%2C1788061.html?utm_source=chatgpt.com "プラダがヴェルサーチェの買収を完了" [2]: https://fashionunited.jp/news/business/puradas-p-a-vuerusatienomai-shou-shou-sok-kiwowan-liao/20251202537167?utm_source=chatgpt.com "プラダS.p.A.、ヴェルサーチェの買収手続きを完了" [3]: https://www.pbs.org/newshour/economy/minimalist-prada-buys-maximalist-milan-rival-versace-for-1-4-billion?utm_source=chatgpt.com "Minimalist Prada buys maximalist Milan rival Versace for ..." [4]: https://indianexpress.com/article/explained/explained-global/prada-acquisition-versace-10400271/?utm_source=chatgpt.com "Prada completes acquisition of Versace: What does it mean for the two Italian brands?" [5]: https://www.fashionsnap.com/article/2025-04-10/prada-acquires-versace/ "プラダグループが「ヴェルサーチェ」を買収 約1993億円で" [6]: https://news.designrush.com/prada-acquires-versace-restore-brand-cultural-power "Prada Group Acquires Versace as It Aims to Restore ..." [7]: https://sg.fashionnetwork.com/news/Prada-completes-its-acquisition-of-versace%2C1788041.html "Prada completes its acquisition of Versace" [8]: https://www.businesstoday.in/lifestyle/news/story/prada-completes-138-billion-acquisition-of-versace-bringing-two-italian-icons-together-505151-2025-12-05 "Prada completes $1.38 billion acquisition of Versace, bringing two Italian icons together" [9]: https://www.vogue.com/article/the-prada-versace-deal-is-done-what-now "The Prada-Versace Deal Is Done. What Now?"
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